たばこや酒について、個人的な価値観を書きます。
先日、築地の国立がんセンターに行ってきました。私自身が、がんになったわけではないのでご心配なく。
コロナの新規感染者数的には落ち着いた状況下、がんセンターのロビーは普段よりも混んでいた印象です。ディズニーランドか、という感じ。がん患者が減った、というニュースを見ましたが、現実は、コロナによって検査を延期、最近になって検査を実施、何か見つかったため、がんセンターに予約とってきた、という状況なのではないかと推測します。
以下、国立がんセンターの風景を眺めながら考えたことです。
酒もたばこも、やらないに越したことはない
基本的には、
酒もたばこも、やるかやらないか、どのくらいやるか、は個人の自由で、他人がとやかく言うべきではない
という考えです。でも、たばこの害はよく知られていると思いますが、酒についても、少量でもカラダに悪影響があるということが報告されているということは知っておいてほしいです。つまり、たばこ、酒がカラダに悪いって知らなかったなんて、あとで言うの無しよ、ってことです。
195の国と地域で23のリスクを検証した結果、健康への悪影響を最小化するなら飲酒量はゼロがいい
という報告があります。
自分の価値観を形成したもの
酒やたばこに関する価値観を形成したものは何かな?と思い返してみると、下記2点になります。
1.父親の影響
父親はヘビースモーカーかつ大酒飲みでした。小学生だったか中学生のころだったか、
酒もタバコもなかったら人生の愉しみがない
といった趣旨の言葉を父親から聞いたことがありました。それを聞いて、
そんな愉しみしかない大人にはなるまい
と思った記憶があり、それを今も引きずっている感じです。父親は、50代半ばで咽頭がんをきっかけ急速に衰え亡くなりました。
2.がん治療の現実をみた
がんの治療というと、手術、放射線、抗がん剤がメジャーな治療法ということになると思います。このうち、放射線と抗がん剤を組み合わせた治療を近くで見た経験が、自分に大きなインパクトを与えました。
抗がん剤で体調不良、吐き気マックス。ゲロ吐きながら毎日放射線照射。
治療終了後も、多くの後遺症で悩まされる
こういうのは、やっぱり見てても辛いし、自分は経験したくないと思いました。
タバコ吸ってなくても、がんになるときはなるよね?
という意見が、喫煙者の大半の価値観と推測します。でも、治療の現実を見てもそれ言える?
個人的には、積極的にがんリスクを取っていく姿勢には、苦々しさを覚えるというのが正直なところなのです。もちろん上記のように、個人の価値観は尊重します。
こんな経験があり、酒やたばこ、できるかぎり自制したほうが良いんじゃないの?という価値観を持つに至りました。
社会全体の価値観も変わってきている気がする
新型コロナで見えたことのひとつに、
飲み会でウェーイ!という文化がなくなりつつある
という流れがあると思います。この傾向が良いか悪いかはその人の立ち位置によりますね。人間関係を円滑にする、という意味で、飲み会の存在価値は私も認めるところですが、吐くほど飲むのはもう違うよね、ということです。あくまで、飲む量は減らす方向で、最大でも個人が気持ちよく酔える程度であれば、身体の回復力がなんとかしてくれそうです。
たばこはやっぱり、良くない気がしますけど。
喫煙者がタバコを吸い始めるきっかけがよく分からないのですが、タバコを吸うのがかっこいい、みたいな価値観から始まってるような気がします。そうこうするうちに、ニコチンに蝕まれているということでしょうか。でも、そういった価値観も私に言わせれば、
昭和感が満載
なんですよ。
あわせて、不健康であることがかっこいい、みたいなのもまた、昭和感あります。
不健康自慢は、もう止めましょうね。
ちなみに、下記の記事には、
- 禁煙は、カラダの問題ではなく心の問題
- 吸わないほうが人生が楽しい
との指摘があります。喫煙肯定派には刺さらないでしょうけれども。
まとめ
というわけで、酒やたばこに関する私の価値観でした。特にたばこですね。何度も書きますが、やるやらないは個人の自由であり、権利でもありますので、その人に余計なことは言いませんが、本心は苦々しく思っています。これが私の意見です。
なので、、、たとえばヘビースモーカーの人が、咽頭がんや肺がんなどになった場合、正直、あまり同情ができないのですよ。。。。
人生100年時代がリアルになったら、他のことでなかなか死ねなくなり、がんが発症する可能性が高まると思います。どうなってもいいや、という価値観で刹那的に生きるのもひとつですが、それだと死ぬ間際で、やっぱり後悔するのではないでしょうか?
治療にはお金もかかるし、膨大な時間もかかります。その後の人生の中心が、治療およびその後遺症への対応になってしまうのです。
治療後のQOL(Quality of Life)は確実に下がり、場合によっては生きていくのがもう辛いというレベルで後遺症に悩まされるケースもあります。
できる範囲で、1%でもがんの確率を下げていく。それでも罹患しちゃった場合は、まあやれることはやっていたよね、と考えられる。そしてなんとか生きようともがく。それが健全な生き様だと思っています。