選択と集中って本当に正しいのかな?

一般論としては正しいと思いますが、ちょっと思うところがあったので。。

あるスタートアップが、2年後こういうマーケットがこのくらいのサイズで出来ますから、これの何割くらいのシェアが取れればこれくらいの利益になります。という予測をもとにそのマーケットに向けた製品を開発したとして、2年後に仮に予定どおり製品(またはサービス)をLaunch できたとして、いざ市場を改めてみたら、当初思ってたマーケットサイズでは全然なくて、仮にシェア100%取ったとしても大したことにはならない、しかも製品自体は既に価格競争になっている。

・・・っというストーリーを聞きました。まあ、よくある話ですけど。こうなると、追加投資を得ても、結局儲からない製品を作ってしまう確率が高くて、ちょっと延命したに過ぎないという感じになってしまいます。

上記のように、難しいのは製品開発に時間がかかるモノの場合です。時間がかかればお金もかかります。完全にソフトウェアのみ、であれば、とりあえず世に出してみて改善しながらすすめるリーン開発な感じでいけるのでしょう。一方、ハードウェア特にLSI開発が絡むような場合だと、簡単に仕様変更できないので、モノが出来たころには必要とされていない、あるいは陳腐化してて高く売れない、というリスクが出てきてしまいます。

マーケットの予測を楽観的なほうに持っていくと大体外れますよね。それに、Excel やPower Pointの数字をいじっても現実は変わらないですよね。自分たちのコア技術とは全く違ったものに移行するのは難しいにしても、せめてピボットする必要が出てくることはあるでしょうから、そこは柔軟に行きたいところですねというのが私の意見です。でも外部から投資を受けていたりすると、当初の目論見と違ったから方向変えますってわけにいかないものなんですかね?
世の中でメジャーになっている製品やサービスを見渡してみると、当初それを作ろうと思ってたわけじゃなくて、ひとりの趣味からできたものとか、社内用に作ってたものとかのほうが売れてしまったという例はいっぱいあるわけで、当初の目論見が外れることはよくあるというかむしろそっちのほうが多いでしょう。

そのときに、

楽観的にExcel上の売上予測の数字を操作してひたすら頑張るのか、

ごめんなさい、当初の予測は正しくなかったから、一旦仕切り直しで、今後の方向性はこれで行きたいと思います。その方向性の可否についてみんなで考えましょう

というやり方でいくのかだったら、私は後者で行きたいと思います。
表題の話に戻ると、選択と集中をして取り組むこと自体はやっぱり正しいのでしょう。でも、たまには周囲の状況を見渡してみる。道を間違えてると思った場合でも、もうここまで来ちゃったから突っ走ろうぜという考え方もあるし、向きを変えるあるいは引き返すというやり方もある。

で、私なら後者がいいな思いました。

何事もフットワーク軽く!

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