さて、本日もシニア向けのスマホ講座を実施してきました。
そのなかで感じたことを書きましょう。
発想と勇気がなければ永遠に出来ない
シニア層が苦手とする操作はいろいろありますが、今日改めて感じたのが、
画面の任意の場所をタッチしてメニューを出す
という操作がとても苦手です。操作そのものというよりも、そういうことでメニューが出てくるかも?という発想が全くないという点が重要です。さらには、
不要な操作をしておかしいことになるの極度に怖がる
という特性をあわせると、永遠にメニューを出すことができないという事態になります。
想像力の外にあるユーザーインターフェース
画面をチョンとタッチすると、画面の上段や下段にメニューが出てくることがあります。
特に、画像系や動画系のアプリに多いですね。これは、限られた画面スペースを有効活用しつつ、画像を大きくみることができるように、という開発側の配慮と考えています。ですが、これが、シニア層の想像を超える UI になってしまっているのですね。
まだ肉眼で見えているものなら、タッチしてみる人もいるかもしれませんが、操作上では冒険しない人がほとんどです。なぜなら、
知らない操作をするとお金を取られるかも、個人情報を取られるかも
と考えるからです。
とはいえシニア向けは考えないほうがよい
じゃあどうすればいいか、ですが、短絡的には、シニアにも分かりやすい UI 、今のケースだと、
画面タッチでメニューが出るんじゃなくて、ずっとメニューを出しておく
というような対応になります。まあ、これくらいなら、アプリの設定項目として選択肢を持つというのはアリかもしれませんね。
でも、個人の見解としては、スマホをシニアの特性にムリに寄せていくことは、あまり良い結果にならないようにも思っています。シニア向けスマホって、むしろ操作性悪いと、個人的には思っています。
感覚を養うトレーニング
むしろ、シニアの感覚・想像力を養うほうが良いかな、と思っています。
こういうときはどうすべきか?どういうことを試行すべきか?
ということを繰り返し、何度も何度もやる。大げさに言えば、
ケーススタディ千本ノック
という感じでやる。そうすると、感覚が若い人に近くなって、試すということ自体にも前向きになる、というのが期待値です。
これまでテクニカル面のバックグラウンドがゼロのシニアに感覚を養ってもらうのは、まあ大変ですけど、シニアも若者も、基本的に同じスマホを使っている、というのが良いと思っています。フォント大きめの設定とかはもちろん許容範囲です。
自分がどんな操作でも出来るかのように書いてきましたが、やはり、発想の柔軟性の無さにガックリくることもあります。たとえばこんな感じです。
だから、自分も他人事ではないですね。