[Book]最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか

この本は本当にオススメです。


原発や原子力発電所のような、社会的にとても影響の大きいシステムが事故に至る経緯とそこに介在する人間という「つかみどころのない」動物の挙動が描かれています。
悲惨な事故を起こしかねないシステムを動かすというケースだけでなく、会社のビジネス上のリスクや、家庭内でのリスクにも、同様に生かせる教訓が得られると思います。

要は、起こった事象を良い方に捉えるだとか、人間の「人間らしいところ」が積み重なって事故が起こるのでしょう。
直近では、やはり福島の原発事故が思い出されますね。でもこれは、たまたま、「日本」の「原発」で起こってしまったわけで、同様の要因による大規模な事故は世界各国様々なところで起こっています。日本人だけの特性ではなく、人間として特性でしょう。。日本的な既得権益構造が見え隠れしますが。

私が常々思うのは

  • 同じ組織で長く同じことをやっていると、リスクに対する捉え方が麻痺してしまう。悪くいえば、ネガティブな情報にたいするリアクションが外部からみると「頭がおかしい」とも思えるものになってしまう可能性がある。
  • だから、定期的に、「外部から」「空気を読まず指摘できる」「必要ならそのプロジェクトを止める権限をもった」人を送り込む必要がある。

ということです。しかも、その人材は、既得権益側の接待や買収や恐喝に屈しない、そういった面には「頭の悪い」人である必要がある。ここの人選が一番難しいし、そもそも、閉鎖的組織は外から人を招こうなどと想像もしないんですよね。

この本を読んでおけば、自分が甘い意思決定をしてしまいそうになったときの抑止力として働くのではないかと思う。

(原発事故について改めて思うこと)

人間は学べる動物なので、大きな失敗があったらそこからちゃんと学ぶべきでしょう。しかも正しい方向性で。

津波がきて、電源を喪失して、メルトダウン・メルトスルーしてしまいました。

だから、大きな津波が来ても大丈夫なように砂浜に土を盛ります。

みたいな対処法は、やっぱり失敗から学んでいないと思いますよ。私が思う、あるべき方向性は以下の通り。

自然の脅威は、常に人間の想定を超えてやってくるということを痛感しました。

また、人間が操作管理することには完璧はなく、いずれ必ずミスをするときがやってくるということも学びました。

原発は一旦事故が起こると人が近づけなくなり、収束できなくなるため、人類がまだ制御しきれていないテクノロジーということを学びました。

したがって、万一事故が起こった場合でも確実に対処できる方法が開発されるまで、別の方法(火力発電など)で発電していく方向にもっていきます。

いまはまだ原発が動いている。万一、日本でもう一箇所、原発で同様の事故が起こったら、日本は国際的な信用という意味でも最悪の状況になる。

土地もさらに汚染される。

先祖から受け継いだ土地であると同時に、子孫から借りている土地でもあるのに、綺麗なままで受け継げないということになる。

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