新型コロナの影響で昨年の開催が2021年2月に延期になっていました。しかも、緊急事態宣言期間中という、世の中的にはあまりヨロシクない時期にあたってしまいました。
こういう背景もあり、イベントでの各登壇者による発表は、現地でも見られるし、ネット(Teams or Zoom) でも見られるというハイブリッドな構成となっていました。
午後イチから15:30くらいまで現場をブラブラしていましたが、やはり訪問者はそんな多くはなかったですね。
できるだけ思い出してみる
こういうイベント、参加するのはいいのですが、聞いた話も忘れてしまい参加しただけで終わってしまうのがいつものパターンなので、一応、記録に残そうと思います。
Tokyo Artisan Intelligence
エッジAIですね。
学習済みの実装を、ターゲットデバイス規模にあわせて、小さくもできるし、精度重視で大きくもできるという点がウリになるかと思います。トレードオフの条件にあわせて、柔軟に最適化できるということですね。
コニカミノルタ
ペット型ロボット LOVOT と小型ボードとを連携させたデモがありました。人間の姿勢(ポーズ)を認識できる拡張機能によって、ロボットのリアクションにさらにバリエーションが出せそうです。
いまは外付けだけどロボットの中に入れることも可能でしょう。
評価ボードつきのトレーニングコースもあるらしいです。
SILEXICA
主にアルゴリズム実装としての C/C++ を、高位合成ツールに入力するために最適化するツールのようです。
ソースコードを解析して、ここはこうした方がいいというサディスションをしてくれる、HLS向けのプラグマを自動挿入してくれる、といった機能があるようです。HLSとしては Xilinx のツールが対応しているそうです。
最近は高位合成もFPGAの世界に入ってきていますが、HLSツールをうまく使いこなすには、それなりの知見が必要になるということなのかもしれません。
Real Intent
パネルには、自動フォーマル検証と、非同期検証ツールが紹介されていました。SDC 検証は、少なくとも大々的にはやってないみたいですね。
大手EDAベンダが包括で設計フロー全体を入れようとしているのにたいし、ポイントツールで対抗するのは結構大変、というのは昔から感じているところです。開発プロジェクトが少ない会社の場合は、ツールを凄く使う期間が限られていたりしてツールの価格が特に大きく見えてしまうので余計に辛くなります。期間ライセンスだと大きなビジネスにはなりませんしね。。
まあ、多くのEDAツールに言えることですが、価値を見いだせるかどうかは、使う側のスキルによる、というところもあります。
やはりリアルの雑談に価値があるのかも
他にもブースは見たのですが、まあとりあえずこんなところです。今回は展示だけみて、講演は聴講しませんでした。
講演の録画とか、後日見られるのかな?
ところで、ネット上での雑談は、ある程度知っている人同士であれば良いかもしれませんが、はじめましてだと、ネット上ではなかなか難しいのはないでしょうか。総合的に見ると、雑談はやっぱりリアルでツールが動いている画面を見せてもらいながら、とかがいいなと思いました。
ネット上の障害はどうしようもない
現場で聞いた話ですが、当日午前、よりによって開催中に Teams(=マイクロソフト側)に障害が発生し、うまく動画が見られない状態が続いたらしいです。あとでネットのニュースをみたら Teams障害の話が載っていました。とりあえず Zoom 接続最大数を増やせるよう契約を急遽更新し、しのいだそうです。
もともと、Teams でも Zoom でも中継するようにしたのは、Zoom の使用を禁止している企業などもあるから、ということでした。ネットミーティングの時代にツールを制限する日本の会社ってどうよ、というのが個人的な感想でしたが、ベンダ側の障害を想定すると、両方いけるようにしておいて正解だったともいえますね。