LSI / ASIC の開発は、内部や外部から調達した過去の設計資産をうまく活用できたとしても、まだまだ手間がかかるステップが多く、またうまく動かなかったときのリスクも大きいため、開発最終段階でのエンジニアの疲弊ぶりは今も昔もそんなに変わっていないのではないか、と思います。
もうちょっと楽にならないか?と誰もが思っていますが、論理合成が出てきて以降、ここ20年くらいは劇的な変化が起こっていないような気がします。
で、最近思うのは、
過去の設計情報を AI に全部読み込ませて、新しい仕様書を書けばある程度の RTL と検証環境(UVM?)を自動的に作ってくれる
という仕組みを作ることはできないかなあ、などとぼんやり考えています。
完璧なものでなくて良いと思います。
とりあえず基本機能が動く設計を、流せる検証環境ができあがる
これだけで相当違うはずです。細かい機能の実装は人間がやっていけばよい。まさに、アジャイル開発のベースとなるものを AI に作ってもらうというものです。
もちろん、そういう議論や具体的なものはすでにあるようです。ちょっと検索して出てきたものを貼っておきます。
How can artificial intelligence be applied in EDA?
Answer (1 of 3): Yes, it is all the time. Virtually everything we do in digital implementation started out in artificial...
EDA Machine Learning from the Experts! - Semiwiki
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Machine learning (ML) is the hot new technology of our time so EDA development teams are eagerly searching for new ways ...
Google などが、完全無料の EDA ツールフローを出したりしないかな、などと考えていたのですが、AI やマシンラーニングも絡んでくるとさらに面白くなりそうですね。
ツールのフリー化、さらなる自動化にとても期待しています。