ちょっと前の話ですが、こういうニュースがありました。
GoogleがAIを使って次世代AIチップを設計――数カ月の工程を6時間で - fabcross for エンジニア
Googleは、機械学習のひとつ、深層強化学習を利用して、コンピューターチップを短期間で設計する手法を開発した。その手法を使うと、通常数カ月かかる処理を6時間以下に短縮し、性能や消費電力は同等かそれ以上のチップデザインを
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GoogleがAIを使って次世代AIチップを設計――数カ月の工程を6時間で
記事のタイトルだけみると、
おお、ついにこんな時代が来たか!
と思ってしまいます。
でも、記事の内容や下記のネイチャーの文章をみると、チップのレイアウト・フロアプランニングの話であることがわかります。
A graph placement methodology for fast chip design - Nature
Machine learning tools are used to greatly accelerate chip layout design, by posing chip floorplanning as a reinforcemen...
そうですか。そうですよね。
自分が勝手に、ロジック設計そのものの話だと思ってました。
レイアウト作業については、細部のファインチューンはともかく、もうほぼ自動化されてるものかと思っていたのですが、そうでもないんですね。でもこの作業は、先々を見越していまの一手を考えるという感じの、詰将棋的な感じもするので、AI には適してる気がしますね。
私が期待する自動化は、レイアウトの前段階、ロジック設計そのものの部分です。
もちろんなんらかのインプットは必要になるので、たとえば、
・ツールのほうは、過去の実デザインを毎日蓄積して解析して記憶しておく
・一定のフォーマットに基づいた抜けのない仕様記述によって、チップの仕様定義とする
・その仕様定義(機能仕様書)をツールに読み込ませると、a) RTL 実装、b) テストベンチ環境、c) 実装仕様書 などを自動生成する
というのはどうでしょう?
っと書いたところで、以前にも同じようなことを書いたのを思い出しました。
もちろん、設計エンジニアのなかには、どういう実装にするか?というところで試行錯誤することに喜びを感じる人も多いのですが、個人的にはそこのこだわりは全くなくて、
きっちり動けばいい
と思っているほうなので、できるだけ自動化できるものはしてほしいところです。
そうなると設計する仕事がなくなるじゃないかと言われたりもしますが、ある仕事がなくなったらまた新しい仕事が出てくるものだと思いますよ。