世の中の働き方を大別すると、
- 既存の会社の従業員になる
- 自分で会社を始めて人を採用する
- 個人で仕事をする(個人事業あるいは個人会社)
になります。ひと昔まえは、仕事をするとは圧倒的に1)の形態だったわけですが、最近は2)や3)の生き方も認知されてきたように見えます。
2)の場合は明確に売るものがある、というケースが多いでしょう。
ここでは特に、3)のケースに多い、どこかの会社の業務委託というかたち仕事するようなフリーランスについて考えてみました。2)の場合で、人材派遣的な内容で、従業員がどこかの会社の仕事をするということなら、3)に近いですね。
まず、企業が外の企業もしくは個人に仕事を外注しようとする場合、
a) その仕事が自分のコアとなる活動ではない、
もしくは
b) 自分たちが内部では出来ない高度な、もしくは特殊なスキルが必要な仕事
のいずれかである場合がほとんどでしょう。
a) の場合、これもいろんな仕事があると思いますが、言い方悪いですが雑用的タスクであった場合、これを受注している側になると、価格面でもスキルでも先細りになる可能性があります。
b) の場合は良いことなんですが、スキルのマッチングは意外と難しい場合があります。特にテクノロジー分野はスキルがすごく細分化されていて、
・こういうことができる(フリーランス側)
と
・こういうことができる人にお願いしたい(クライアント企業側)
がドンピシャでマッチングすることって、実はなかなかないのです。
さらには、個人フリーランスが持っているスキルが活用できるマーケットが斜陽産業だった場合、そもそも需要がなくなっていくということなので、苦しくなります。
また、個人フリーランスだと、柱となるコアスキルを何本も持つ、というのは結構大変になります。
結果として、
c) それまでの人間関係から、何らか仕事を出してもらって食いつなぐ
といった感じの働き方になりかねません。また、どれくらいの人月働くからいくら、という人月仕事になる可能性が高いので、金額的にはスケールしません(カラダはひとつなので)。
これを打破するには、
・自分にしか出来ない、かつ市場の要求が高い業務を常にキープし続ける
・カラダひとつの時間を売るのではなく、モノやサービスを売る
・人月仕事にならない成果型業務にフォーカスし、収益がスケールしやすい構造をつくる
といった工夫を常に重ねていくことだと思います。
目の前のやるべきことに注力するのはもちろんなのですが、並行して、全体を俯瞰して自分の働き方(あるいは使われ方)を常にモニターして、レビュー・改善していく必要があります。