日本酒の試飲で潜在顧客をうまく捕まえるには?

客は勝手に、「相手にされてない」「無視された」と考える

先日デパ地下に立ち寄った時、日本酒の試飲をしていました。
試飲してみて美味しければ買ってみるか?という気になってきました。試飲のところには、2人組の先客がいて、お店の人は先客に熱心に説明しているようでした。ちょっと様子を見ていたのですが、試飲されてもらえる感じじゃなかったので、まあいいか、とその場を立ち去りました。

私が買う保証はありませんが、買う可能性はあったので、機会損失と考えたほうが良いでしょう。では、自分はどうされたかったのか?客の視点で改めて考えてみました。

 

簡単な3つのアクション

 

1. とにかくまず声をかける

先客に集中しすぎていると周りが見えなくなるので、興味ありげな別の客が後ろにいても無視してしまいがちです。ここはやはり、大きな声で一人ひとりに声を掛けて、あなたのことに気づいています、無視していませんということを明確化しておくことは重要です。そうすることで、後から来た客も少しは待ってくれる余地が生まれます。

 

2. 先客をうまく誘導する

お客さんは、他のお客さんのことは基本的にケアしません。自分にとってベストポジションに居続けようとします。売り場の前面にかぶりつきになりすぎて、他の客からは何を売っているのかも見えないという状況になることがあります。ここは、店側の人が先客をうまく誘導して、他の客にも迷惑にならない立ち位置を案内することが重要でしょう。1歩でも半歩でも立ち位置が違えば状況は大きく変化します。

 

3. みんなに聞こえるように説明する

先客に何か説明しているようなのだけれども、肝心な所が聞き取れない、などということは結構あります。ある人の質問に答えているだけのつもりが、他の人にも役立つ内容であることは少なくありません。だから、ある客に聞かれたことを、質問の内容から改めて復唱してから、その場にいる他の客に聞こえるようにはっきりと回答すると良いでしょう。これは一般的にプレゼン後のQ&Aでも使えるテクニックですね。要らない情報かどうか決めるのはお客さんです。その後同じことを何度も聞かれる手間を省くことにもなります。

と、まあ簡単に3つですか、これらが実施されていれば、私が早々に売り場を立ち去ることはなかっただろうと思います。

売り場全体の状況を俯瞰的にモニターする

結局のところ、お店の一人ひとりが、局所的な対応に終始してしまわず、常に全体を俯瞰しながら対応する必要があるということでしょう。その駅の、そのデパートの、その地下の、その店の、その売り場まで(経緯はどうあれ)足を運んでくれた人に、多少なりとも興味を持ってもらったのですから、大事に行きたいところです。

日本酒の試飲の話で書きましたが、潜在顧客と直接向き合うような場では基本同じだと思います。例えば、何かの展示会のブースなんかもそうですね。

常に全体を俯瞰しながら考えることが重要です。

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