安心して仕事を任せられる人とは

「WHY型思考」が仕事を変える という本を読みました。

思考停止したお役所仕事みたいなものを大変嫌っている私ですので、この本で述べられている Why 型思考は大変共感できます。そして、そのなかでも、

仕事を任せられる人

とはどういうことかについての記述を取り上げてみたいと想います。

引用)
皆さんの周りで「安心して仕事を任せられる人」とはどういう人かを考えてみて下さい。たとえば皆さんが上司である場合、「安心して仕事を任せられる部下」とはどういう部下か、仕事以外のプライベートのイベントでも「幹事を安心して任せられる人」というのはどういう人のことでしょうか?たとえば失敗やミスが少ない人のことでしょうか?ある意味合っているようですが、そうでもない場合もあるような気がします。

失敗やミスが少ないのは重要なのですが、それは、実行時の注意深さみたいな要素であり、それ以前に何をやるべきか・やらないべきかについて思考停止してたら、全然意味がないわけですよね。

引用)
当該エリアの知識をしっかり有している、つまり What レベルのスキルが十分で日々の仕事でいちいち周りの人の判断を仰がなくてもよいというのは当然必要な条件ですが、知識には限界がありますから、それだけでは「完全に任せる」というところまでいかないのではないでしょうか。

業務知識は大事ですが、知識は多岐にわたるので全てカバー出来る人は稀ですし、その知識があるから任せられるかというとそれだけではない気はします。

引用)
それではさらにどういう条件が必要かといえば、「いきなり第三者(お客様や取引先、あるいは他部門の人)からクレームが来ない」というのが必須条件ではないでしょうか。
「まずいことをまずい」と認識できて、早めに周りの人に相談したり助けを求めたりすることができる人、すなわちWhyレベルでの常識を持つ人というのは、むしろ専門知識が不足していても「任せられるか」という観点の安心感は「その道の専門家」以上と言うことができます。

そうそう!!! まさにこういうことですよね。
どんなことがあっても、最初に決めた「やること」(What)を変えられない人や、自分の専門分野にこだわりすぎる専門バカみたいなタイプは、当初の目的が吹っ飛んでしまって今の作業のほうに没頭してしまったり、極端な場合は法を逸脱することすらもいとわなくなるケースもあるでしょう。ですので、

状況を俯瞰してみることができ、とんでもないことをやらかさない人

であることが求められるのではないでしょうか。
また依頼する側としては、細かく指示管理しなければ所望する成果にたどり着けないのであれば、そのマネジメントの手間・時間が馬鹿らしくなるわけですよね。なので、依頼する側が期待することを分かりやすくいえば、

ざっくりお願いしておけば、全ての利害関係者に納得してもらえるレベルで、いい塩梅にやってくれる

ってことなんですよね。

あの人に頼んでおけば、万事うまくやってくれるだろ!

という観点で思い出してもらえるようになりたいものですね。

話がズレますけど、この件で思い出したのが、以前の記事で書いた、アイヒマンの話しです。

マジメ過ぎるな!
ナナメ読みではありますが、「悪と全体主義」という本を読みました。扱うテーマは重いですが比較的読みやすいです。昔の日本は特にそうだったし、これからの日本人もまた陥ってしまいやすいことだと思いました。 思ったことは、 何事も、マジメ過ぎるとおか

アイヒマンは多分、ヒトラーから指示されたことを実行する What 人間としては優秀だったのだろうし、当時は Why を考える人材は現場に必要とされていなかったのでしょう。

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