Accellera の中に、Functional Safety のワーキンググループができたそうです。
時代の流れですね。遅すぎるくらいかなあ。
いまのところ、各ベンダーが、既存顧客の要望に応じながら、それぞれが勝手にやってるという状態ですかね。(ポテンシャル)カスタマ側からすると、ツールチェーンの全体像が分かりにくくて、どのツールを使えばどの要素がカバーできて、対外的に何を主張できるのか(この要求に準拠しています、的な)、みたいなのがちょっと曖昧で、ツール間のつながり(受け渡しのフォーマットとか)もイマイチに見えます。あくまで主観ですが。
そういう意味では、Accellera 標準として、情報の受け渡しはこういうかたちにしましょうとか、ツールチェーンの全体を示せば、各ベンダがそれらの各ピースを埋めるのがどのツールなのか明示でき、必要ならマルチベンダーでツールチェーンが作りやすくなるのかもしれませんね。
実際使うことを想定すると、機能安全系だと、
従来のシミュレーションベースの検証方法とは違う手法で検証を担保せよ
といった要請があったりするので、必然的に Formal 検証ツールが台頭してくる分野になるわけですが、Formal ツールは(シミュレーション系ツールと比較するとはるかに)使う人を選ぶというか、使う側のスキルが大きく影響するタイプのツールだと考えています。つまり、同じツールを使っても、
・これはうまく使えば有用なツールだ
と感じる人もいるし、
・使いこなしが難しくて、うまく結果がでないからダメ
と感じる人もいて、適当に誰かにやってみてと頼んだくらいでは、たぶん後者になってしまうという印象ですね。なので、Formal ツールを評価する、あるいは担当する人は、適切と思われる人材がきちんとアサインされるべきでしょう。
そうしないとツールベンダー、カスタマ両者にとってハッピーな結果になりません。