玉川温泉の再出発

2010年9月に、秋田県の玉川温泉を訪問した。
今はどうか分からないが、当時はソフトバンクの携帯電話の電波も届かない。テレビもない部屋で、岩盤浴にいくか風呂にいくか飯を食うか寝るか、という3泊4日だった。泣く子も黙る ph 1.05 という日本で一番強い酸性の温泉。源泉100%の湯船に入ったら柔らかい皮膚はガサガサになってスゴいことになった。

その後、3.11 の震災に伴う原発事故の余波で、放射線の強さで有名なこの温泉の界隈が(悪い意味で)注目されたことがあった。
さらに2012年2月には、屋外の岩盤浴エリアで雪崩があり3人が死亡する事故があった。訪問する人の多くは、重い病気をわずらい、藁にもすがる思いで岩盤浴や強酸性温泉に通う。生き延びるために行った先で亡くなるなんてキツいなあ。施設として今後どういう方向になるのかな?などとぼんやり思っていた。

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で、今回、玉川温泉から届いた手紙。4/19 から新しいコンセプトで再スタートするとのこと。
これまでも、湯治客が中心ではあったが、そんななかでも、一般的な温泉旅館のような側面もあるにはあった。それがこの春から、病後の療養や治癒目的の湯治客とターゲットに絞るという方向性になったのだ。それに合わせて、屋内の岩盤浴施設も設置されたようだ。

それでいいと思う。玉川温泉は玉川温泉にしか出来ないことがあると思うし、本当にそんな所にいってガンがなおるのかよ!って思う人も多いだろうが、そういう人が行かなければ良いだけのこと。
もし自分がガンになったとしたら、病院での手術や副作用のキツい放射線治療などはしたくないが、ここで療養するのは悪くないなと思っている。病気を完全に治すという所までいかなくても、湯治という行為は割とまともな効果があるのではないか、と個人的には思っている。

今回、玉川温泉は顧客ターゲットを絞り込んだ。でも、訪れる湯治客は後を絶たないだろうな。

普通に観光客として訪れたい場合は、近くにある、新玉川温泉というのがあるのでそっちがいいんじゃないかな。強酸性でなくてもいいってことなら、もう少し手前(田沢湖からみて)にある乳頭温泉がいい。

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